はるきげにあ的煩悩生活
鞠絵ちゃん、誕生日おめでとう!
「桃太郎 VS Twelve Sisters!」(その1)
テレビでは,ゴールデンウィーク中の渋滞予測が流れている4月末の日曜日の早朝。

翼多市にあるフラットでは,めずらしく間借人の航が目を覚ましていた。

両親が外交官としてずっと海外駐在中のため,家族一緒にいることの方が少ないが,本人はそれを特に気にすることもなく一人気ままに暮らしている。

・・・といいたいが,実は航にとって「一人きり」の時間がほとんどない。

なぜなら,確かに両親は日本にいないが,その代わりに妹達がいるからだ。

なんと12人も!

「様々な大人の事情」とやらで,母違いの妹達ということになるらしい。

物心ついたときに父からそれを聞かされた航は,

「父さんもまめだねえ・・・」

としか言えなかったことを覚えている。

何人かの妹とは既に会っていたし一緒に遊んでもいたが,まさかそれほどいるとは思ってもいなかったからだ。

とはいえ,自らの運命に対して受動的な傾向がある航は,やれやれと頭をかきながら,

「まあ,みんな仲良くしようね。これからもよろしく」

と妹達に言って,わけへだてすることなく接した。

「腹違いの兄」に対して,子どもながらに複雑な感情を持つ妹もいたが,航の性格が分かると逆になつくようになっていった。

幼少の頃に無私の愛を注いでくれた兄・・・これが,「超」の字がつくほどのブラコンの妹達を12人も誕生させるとは,さすがの父も予測できなかったらしい。

「お前の妹達をよろしくな。生活費は送るから」

結局両親は子ども達を日本に置いたまま,海外へ赴任していった。

「僕のことは誰が面倒を見るんだよ?」

航の質問に答えてくれる大人はいなかった。

その代わり,兄に全幅の信頼を寄せる瞳が二十四。

「やれやれ」

航は頭をかいた。

それから数年が経過した。

航は大学1年生になり,法学部に在籍している。

父は,自分と同じく外交官の道を歩んでくれるものと期待しているようだが,本人にその気はさらさらない。

法学部を選択した理由は,単に,

「法律を知っていて損はないから」

であった。

真剣に法曹界を目指している同級生が聞いたら,激怒しそうな理由である。

このような考えで当然勉学の方に身が入るはずもなく,「親に見せても恥ずかしくない」最低限の成績をとることに,最大の注意を払っていた。

残りの時間を,別のものに使う必要があったからだ。

「歴史」と「妹達」に。

その意味では,航も十分「シスコン」であるといえるだろう。

本人にその自覚は全くなかったが。


(つづく)


※※※

ま,まさか,設定の説明だけで1日分が吹っ飛ぶとは思いませんでした・・・orz

シスプリの設定をちょっといじってます。

でも「航」クンは,名前が好きなのでそのまま使ってます。

しばらく続きそうです・・・
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